2019/08/13 16:30

こんちわっす!

今日は表題の通り
海外のアーティストの中で一番影響を受けて
一番好きなミュージシャンである「Q-tip」について語っていくよー


自分が彼の音楽と出会ったのは多分高校の終わり頃だったと思う。
当時新しい音楽を知る手段はとにかく雑誌だ
ヒップホップ専門誌ならFRONT→BLAST、bmr、ロッキンオン
とにかく何かのレビューやらこのミュージシャンが今聴いてる三枚みたいな
そんな記事をひたすら読んで→レコード屋→試聴→購入
この繰り返しだ。いまこんなことやって音楽を買う人は皆無だが
何かの拍子で手に入れていたのがトライブのファーストだった。
ちなみにこのAfter Hoursという曲が僕の中での最上位のヒップホップスタンダード。
シンプルなビートにスクラッチ、疾走感、今も変わらず最高の曲

後にも先にも皆が言うトライブの名盤というのは2ndと3rdで二分される。
それでも今でも僕は相変わらず1stだ。
まず初めて聞いた彼の声に驚かされる。この衝撃がこびりついて離れないのだろう。
鼻が詰まったような甲高い声、なのにキンキン言うような感じは皆無だ。
それでいてまとわりつくような粘り、話しかけているような自然体のラップスタイル
それまで聞いたどこの誰のラップにも似ていなかった。

自分でラップを始めた時もまずは人のモノマネからスタートしていた
誰かに似せていきながら自分のスタイルを追い求めたものだが
Q-Tipはオリジナリティの塊でしかなかった。
古いラップスタイルという意味で考えていけば、カーティスブロウやケインなんかも十分オリジナル。
しかしTipは黒人特有の太く厚みのある声とは全く対局に居て、特有の倍音、音域が広く厚みがある感覚
この感覚がどこの誰にも当てはまらず圧倒されたのだ。

昔は今のように気軽にYouTubeが見れるわけではないので
どんな姿形かはわからないその声にひたすら頭を振るしかできなかったのだが、、
のちのちしっかりと判明したそのルックスからも鼻息荒くラップするような印象はなくスマートだった。

実際にクラブやイベントで沢山曲を聴く、レコードも沢山買って
DJにひたすらインストをかけてもらってひたすらラップの練習
そんな時期でも、ふとフロアで流れるトライブの中にTipの声が聞こえると
まるでご褒美をもらった動物のようにはしゃいで踊り狂ったのを覚えている。

トライブの1stアルバムの次に好きなのは「The Love Movement」なのだが

Tei Towaをの楽曲をサンプリングというのにも震えたこの曲

この頃から彼の音楽的センスやアプローチに着目して聞くようになっていた。
Tipは自分の家の火事がきっかけで多くの貴重な音源を焼失しており、そんな中でアプローチしていく音楽性は
他人が何といおうが僕にはとても最先端で、正しい進化のように思えたのだ。

ソロになってからの彼も僕は好きだ。

トライブのあの頃のあの感じを求める人間達にはどうしてもコレジャナイ感があったようだが
自由で奔放さが増したスタンスはすべて、なるべくしてなったものだ。
時代も変わり、一番良い時代と言われた後に、一人音楽をアプローチしていくのは苦悩の連続だったに違いない。
だが彼には唯一無二の天性の声がある。もしかするとそれは彼にとっては呪縛だったかもしれないけれども。

2016年に盟友ファイフを亡くし、トライブも長い旅を終える。

2018年にTipはニューヨーク大学の芸術学部でジャズとヒップホップを教えて始めたらしい。

彼もまた新しい音楽の旅路につく。
そこからまた新しい音楽が紡ぎだされたり、そのつながりから彼を色濃く受け継いだ新星が現れるかもしれない。
そんなイマジネーションを爆発させながらこうして彼の曲を聴くと
僕が一番の影響を受けたのは彼なのかもしれないと納得してしまうのだ。
それじゃー今日はここまでー

また見てね!!
バイバイ!!
あと2個で終了です!!