2019/08/08 15:02
新企画ー
僕にとってのアイドル的存在
直接会ったら緊張して喋れない
ライブとかあったら大声で吠えちゃう
2ショット写真が欲しくなるぐらいの存在
そんな様々な分野のアーティストを完全に僕の独断と偏見で取り上げていくコーナーw
てことで
栄えある第一回は
「Twigy」

BEATKICKS、MicrophonePager、雷
言わずと知れたヒップホップレジェンド。
僕が初めてラップに触れたのはスチャダラパー
それ以降聴くのは必然的にスチャダラが物差しになるから
どうしてもちょっとごりっとした声質や、いかにも日本語感が強すぎるラッパーは苦手だった。
そんな中でツイギーのラップは全く別次元に聞こえた。
さんぴんCAMPで正直ブッダ以外はどれも全然良くなくて(高校生の頃は石田さんとかYOUの兄貴は苦手だった)
マス対コア、証言、どれを聴いても耳に残るこの声の主は誰だ!?
それがツイギーとの最初の出会い。
幸いなことにソロの1stアルバムはリアルタイムでゲット。
最も優れた日本語のラップアルバムといっても過言ではない名盤『AL-KHADIR』である。
まずジャケ、良い色、洗練された雰囲気、パッケージを開けるといい匂いがした。
彼自身のイスラム教徒としての精神性がビジュアルからもうかがえた。
一曲目から漂うどこの国かわからない音楽、多国籍で無国籍
圧倒的な存在感のBEN THE ACE氏のビート、そこをまさにヒップにホップするというのはこういうことか
ツイギーの甲高い声は楽器のようで、音楽的に聞こえるのに確実に言葉が脳に刻まれていく
なんだこの感覚は!と、聞き惚れた。
さて、昨日ひっそりとリカーショップに入荷させた『AL-KHADIR』のアナログ盤
かれこれ20年以上の年数が過ぎたというのに、僕はこれ以上コンセプチュアルなラップアルバムを日本では知らない。
是非購入して一聴していただきたい。
ライブは確かその1st以降は新潟で一回だけしか観ていない記憶だが、とにかくどこにいても勝手に声が耳に入ってきて
否が応でも届かせてしまう。断片的な言葉が意味不明でもどこか繋がって聞こえてきて、まるで暗号を解き明かしている最中の脳の中のようなラップだなと思ったことがあったな。
1st以降は徐々に徐々にその甲高い声からつぶやくような、さしゃくようなウィスパーなラップに移行していく。
沢山ソウルやジャズやファンクを聴いてヒップホップで育った世代はどうしても
ニュークラシックソウル的なアプローチや、オーガニックなテイストに流れがちだ
彼もその流れの通り、いかにもBな風貌から一変、細身のフレアパンツやライダース、髪も伸ばしとてもラッパーには見えない。
ナンバーナインの洋服に身を包みPrefuse73のビートにさらにアブストラクトなラップをしていった。
特に「Twigy al salaam」に変名してからは顕著だった。そのスタイルはジャジーに没頭していく。
我々90年代を知る世代、特に音楽的にブラックミュージックに信仰が深い人間の場合
必ず、どうしてもここに敵わないと思えてきてしまう存在のアーティストが何人かいることは確かだ。
またヒップホップのルーツであるソウルやファンクやジャズの根本にたどり着いてしまった際に、ヒップでホップすることができなくなることもあるだろう。
僕の場合はキザイヤジョーンズがそれだったりして、人によっては、マイルス、コルトレーンであったり、ディアンジェロであったり、フェラクティであったり、はたまたロジャーであったり、ボブマーリーが残したもの達だったりする人もいるだろう、、、。
日本である一定の成功を収め、土着ではないにも関わらず、俗にいう本場に負けないサウンドを作り上げてきたアーティスト達が
どんな音楽の旅をしながらどこにたどり着くのか。ツイギーの変化を僕はそのように受け入れるようにしている。
彼の音楽という旅を作品によって追体験させてもらっているのだ、と。
そう考えると、初期が良い、後期はだめだ、最近のは賛否両論だなんて他人の批評がどうでも良くなってくるのだから。
彼は緑のイスラムの文様を身にまとった旅人
その旅に、同じ時代を生き寄り添って暮らしていけることが僕にとって嬉しいことで
今振り返ると彼は僕にとってのアイドルなんだけれども、今の時代で言うアイドルとはやっぱり違っていて
このタイトル果たして合ってんのかなぁwと心配になるんだけどw
てな感じで今日はここまで。
また見てね!!
バイバイ!!
ヒップな服リカーショップに有り〼